ルータ(NAT)を越えたプリンター設定:Windows11のメモ

先日PCを更新したため、久しぶりに別セグメントで使っているプリンターに繋がるように設定しました。
ルータ(NAT)の設定は変えていなかったのですが、Windows10と違う部分があり少し戸惑ったので改めてメモを残しておきます。
ネットワーク構成
基本的にはシンプルな構成です。
構成図には記載していませんが、インターネットに直接繋ぎたくないPCは無線LANルータの内側に入れています。ただ、どうしても共有が必要なファイルがあるため、Googleドライブ経由で無線LANルータ外のPCとやり取りしています。

プリンターを主に使うのは無線LANルータ内のセグメントですが、外のPCでもプリントアウトしたいのでプリンターポートだけ開放しています。
無線LANルータ内セグメント:192.168.1.0/24(例)
- 無線LANルータ(LAN側):192.168.1.1
- プリンター:192.168.1.11
- PC:192.168.1.2
無線LANルータ外セグメント:192.168.0.0/24(例)
- ゲートウェイ:192.168.0.1
- PC:192.168.0.2
- 無線LANルータ(WAN側):192.168.0.11
使用機器
無線LANルータ:Buffaro WSR1166
プリンター:EPSON PX-105
ルータ、プリンターともとりあえず使えたらいいだけで選んでいる機種です。
無線LANルータのポート転送
無線LANルータ内(LAN側)からルータの管理画面(http://192.168.1.1)にアクセスして、詳細設定を選択。

セキュリティ > ポート転送を選んで、WAN側(Internet)からのTCP 9100番ポートの通信をプリンター(192.168.1.11)に転送します。

今回、SNMP用のポートは転送していませんが、UDP161、162も同じようにプリンターに転送した方が後のWindowsの設定が楽になると思います。
Windowsの設定
こちらは、無線LANルータの外(WAN側)PC(192.168.0.2)での操作になります。
プリンタドライバをダウンロードしてインストールします。

プリンターの設定はネットワーク接続ですが、この時に検索オプションを選択します。

TCP 9100番しか通していないので、直接IPアドレスを入力しないと見つけてくれません。
今回は、無線LANルータ(WAN側)のIPアドレス(192.168.0.11)を入力します。

しばらく待つとセットアップが終了します。

なんですが、このままだとプリントアウトできません。
私の原因はポート構成がLPRになっていたためなので、RAWポートに変更します。
コントロールパネルからプリンターのプロパティを開きます。
この時、SNMPの通信ができないためかプロパティが開くまでかなり時間がかかります。特に理由のない場合はSNMPの通信も通しておいた方が簡単だと思います。

ポート > ポートの構成を選びます。

プロトコルをRawに変更して、SNMPステータスを有効にするのチェックを外します。

以上で、NATを越えてのプリントアウトができるようになりました。
プリンターの手動追加はこちらの記事でもまとめています。
メモ
以前、Windows10で同じ設定をした時は、プロトコルは最初からRawだったと思うんですが…。
SNMP通信も通しているのにプリントアウトできない時は、プロトコルも確認した方が良さそうです。
ネットワークの基礎知識があると便利になります。
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