【資格】異分野・未経験者は段階的な情報処理技術者試験の受験が目標への近道

2022-08-04

階段状の積み木の最上段にgoalと書かれたポールが置かれた画像。ステップアップで目標に進むイメージ画像。

・異分野・未経験からITスキルを身に付けるには順番に情報処理技術者試験を受けると効率的です。
・合格だけでなく〇割以上の正答率などの目標を決める事で、早めに苦手な部分を把握できます。
・試験が半年に1度のため時間は必要ですが、最終的な目的には一番近道だと思っています。

私自身、異分野(医療系)・未経験で何とか情報処理安全確保支援士試験(SC)に合格しています。

未経験者では、情報処理安全確保支援士試験に必要な勉強時間の目安は500時間とも言われていますが、多分もっと時間がかかっています。

目的に向けてステップアップ

と言うのも、ITに関する知識や技術の基本を知らずに自己流で仕事に必要な部分だけ身に付けていたため、基礎から勉強のつもりでITパスポート試験から順番に情報処理技術者試験を受けています。

最初に基本情報技術者試験でつまづいて時間はかかりましたが、おかげで情報処理の知識・スキルは系統的に整理することができました。

とは言え、応用情報技術者試験は新型コロナウイルス感染症で試験自体が無くなったのでスキップして、後で受け直そうと申し込むも体調不良で受験できずが続いています...。

中には、情報技術者試験は「合格しても意味が無い」と言う意見もありますが、少なくとも異分野・未経験者がITに関する知識・スキルを手に入れるには十分な意味があると思っていますので、その理由をご説明します。

レベルに応じた出題

まず、情報処理技術者試験はレベル1のITパスポート試験からレベル4の高度情報処理技術者試験まで、難易度によって4段階に分かれています。

試験内容では、ITパスポート試験を除く情報処理技術者試験では午前試験が主に基本的な知識を問う試験、午後試験が応用的な能力を問う試験で構成されています(ITパスポート試験は午前試験?のみ)。

午前試験・午後試験とも、見かけの出題内容は同じであってもレベルに応じて問われる基礎知識の量、何よりも理論の理解度が変わります。

レベル4の高度情報処理技術者試験では基礎知識があるのは当然として出題されます、さらに、基礎知識も暗記だけで対応できる量では無いため、どれだけ理論を理解して覚える量を減らすかが重要になります。

受ける試験のレベルに合わせて、設問に対して「理由まで説明できる」ように解答できるまで学習します。

反復学習

ITパスポート試験・基本情報技術者試験(午前)・応用情報技術者試験(午前)では、かなり似た内容の問題が出題されます。

中でも、ITパスポート試験と基本情報技術者試験の難易度はあまり変わりませんが、応用情報技術者試験では同じ考え方や解き方でも設問自体が複雑になっています。

先ほど述べたようにレベルに応じた理解度を深める事も必要ですが、似た内容の問題を繰り返して「真剣に」考える反復学習を通じて必要な知識や理論が「身に付きやすく」なります。

情報処理を体系的に学習

自己流の場合はどうしても「自分の得意な分野を中心的に伸ばす」事が多くなります。

特に、異分野・未経験者の場合は基礎理論がとっつきにくい事もあり、選択問題は解答しやすく自身の持てる設問を選びがちです。

ですが、応用情報技術者試験までは苦手分野をあきらめても合格できる可能性はありますが、高度試験になると午後試験では問題中に全ての分野が含まれる上に、みすみす点数を落として合格できる余裕は持てません。

問題に含まれる比率の程度はありますが結局全ての分野を理解していないと解答が難しいため、最初の易しい問題からステップアップすることで苦手分野を克服することに繋がります。

最終目的に向けた現状把握と早めの調整

最終的には特定の高度情報処理技術者試験に合格することが目的の場合が多いと思いますが、そのために自分自身がどの程度理解しているか、や、実力が身に付いているかを途中の試験で把握することができます。

例えば、情報処理安全確保支援士試験合格を目指すために基本情報技術者試験は午前・午後とも85点以上で合格、応用情報技術者試験は75点以上で合格(セキュリティ分野の設問は9割の正答率を目指す)、などの中間目標と到達度を評価できます。

仮に合格したとしても、中間目標に到達できていない場合は苦手分野の評価や間違えた原因を把握することで、足りない知識やスキルの習得・理論の理解にもつながります。

何よりも、中間目標の到達度から早めの対策を立てることができるため、勉強時間も含めたスケジュール調整が楽になります。

受験のデメリット

段階的に受験するメリットは上記の通りですが、もちろんデメリットもあります。

まず何よりも「時間と費用」が必要です。

費用は受験料7,500円と勉強に必要な費用が +αですが、ITパスポート試験以外は半年に1度の試験申し込みになります(2023年4月以降はSG、FEとも通年実施に変更予定)。

もちろん、短い期間で詰め込んだ受験スケジュールも組めますが、知識・スキルのステップアップのための受験の場合はあまり短いと目的が果たせない可能性も出てきます。

試験勉強は?

今までの試験は、実は全て参考書だけの独学で挑戦しています。

これまでの試験で使った参考書

どちらかと言えば、参考書だけの独学で高度情報処理技術者試験に挑戦をするために時間をかけてステップアップしながら情報技術者試験を受けています。

時間をかけずに試験に合格する必要のある場合や、どうしても独学では苦手分野の克服が難しい場合、費用はかかりますが少しでも早い段階でスクールや教材の利用で効率的な学習になると思います。

まとめ

正直、私自身は異分野・未経験者だけでなくITエンジニアの方も「意味が無い」と言わずに情報処理技術者試験は受けた方がいいとは考えています。

極端なたとえをすると、段階を追って情報処理技術者試験に合格していった異分野・未経験者が現場中心に考えているITエンジニアの方よりも「基礎理論や知識」の理解が深くなる可能性もあります。

少なくとも、異分野・未経験でも独学でステップアップしながら情報処理安全確保支援士試験には合格できています!

時間は必要になりますが知識・理解・スキルは必ず身に付いてきますので、異分野・未経験の方は段階を踏んだ試験の受験をお勧めします。

ただ、私の予定では続けてITストラテジスト試験(ST)やプロジェクトマネージャ試験(PM)を受けるはずだったのですが、自分自身が新型コロナウイルス感染症になって受験が飛んだため現在中断中です…。