はじめての役員でも大丈夫:ちまたの会計を使って楽々会計

2022-03-12

この記事の対象者

・町内会、子ども会などの団体で会計になったけど、何をするかわからない方
・記帳や会計報告をもっと楽にしたい方

3月4月は年度が変わる時期のため、色々な団体でも新旧役員が交代になっていることと思います。もちろん各役員が担当する内容はそれぞれの団体によって違いますが、そのの中でも、会計については団体が違っても内容に大きな違いはありません。

この記事では年度変わりで新しく会計になった方向けにおおまかな仕事内容の説明と、仕事が楽になる無料の会計ソフトについて紹介しています。

無料・低コストで使える会計ソフトの使用感も比較しています。

会計が担当する仕事

まず、団体を運営して目的に沿った活動をするためには、どうしてもお金が必要になる事は理解してもらえると思います。

そのため、会計は「1.お金の動きを残すための記帳と領収書類の保管」が主な仕事になっていることが多いと思います。また、団体によっては「2.お金の使い方をまとめた会計報告書の作成」を担当する場合もありますが、会計報告書の作成は会長や代表など別の方が担当する事も多いです。

1.お金の動きを残すための記帳

記帳の目的

記帳は、事業(団体の活動)で行った取引の内容(お金の動き)を、現金出納帳などの帳簿に記入をすることで、単年度(1年間)での目的は会計報告書の作成資料になります。

ですが、長期的には会計報告書の作成だけではなく、収入・支出を正確な管理を示すことで団体の信頼性向上や、継続的に活動する体制を整えることも目的になります。

記帳の方法

記帳の方法には大きく「1.単式簿記(家計簿やお小遣い帳のような簡易的な記帳)」と「2.複式簿記(正規の簿記の原則を満たす記帳)」があります。

現金や預金しか扱わず、取り扱う金額も少ない団体では簡便さから「1.単式簿記」の記帳が多いと思います。

もちろん、会計上の理想は取引の内容が正確にわかる「2.複式簿記」が理想ですが、簿記の知識がないと正確に記帳することは難しいです。

どちらの方法でも目的は「正確な会計報告書を作る事」です、色々な団体で会長や代表をしている経験からは、単式簿記では正確な記帳が難しくなってから複式簿記の導入を考えればいいと思っています。

2.お金の使い方をまとめた会計報告書の作成

会計報告書は、年間の収支を団体活動や目的に沿ってまとめた書類の事です。

収支差額だけでなく、どんな活動に対してどのくらい費用が必要だったかを把握したり、経年的な収支の推移を把握するためにも使われます。

サンプル会計報告書

サンプルの会計報告書では、収支差額が -145,948円と収入(275,497円)に対して支出が大幅に超過しています。収支の妥当性は監査や総会で決定する事なのでここでは触れませんが、大きな理由は6年生を送る会だけで年間収入に近い支出になっていることです。

このように活動や目的に分けて集計する事で、活動に対する収入や費用を誰もがわかりやすい形で提示する事ができます。

また、複数年にわたって同じ形式で集計する事で経年的な変化もわかりやすくなります。

便利に集計するためには「団体に応じた科目」が必要になりますが、こちらはまた別の記事に記載します。

会計ソフトで楽をする

会計の仕事は上記の通りです。問題は、単式簿記でも記帳は楽ですが、集計になるといくら電卓を使っても、なぜか計算間違いが多発します!

先ほど簡単に触れた「科目」も当初の振り分けから変わる事もあり、その都度電卓で再集計となると結構大変です…。

そのため、会計ソフトを導入して楽ができるようにします。

楽になるところ

会計報告書の作成(集計不要)

入力された金額に間違いがなく、科目が適切に設定できていれば、多くの会計ソフトはクリックだけで会計報告書を作成します。計算間違いを考えなくてもいいため、金額が合わない場合は領収書と入力金額をにらめっこするだけで良くなります!

ノートを使ったアナログ記帳だと入力金額と計算間違いの両方を確認しないといけないので、確認作業だけでも半減できます。

どこでも記帳できる(忘れにくい)

今は多くの会計ソフトがクラウドで使えるようになっているため、スマートフォンだけで使うことができます。

会計ソフトやプランによっては、レシートや領収書の写真から金額の入力、よく使う科目も選んでくれますし、クレジットカードや銀行口座との連携もできるようになっています。

*無料ではできない機能もあるので注意してください。

ちまたの会計

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非営利組織向け「初」の無料で使えるクラウド会計ソフト
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きっちり!会計報告に必要な書類がつくれます

https://www.timakai.com/

いろんな種類がある会計ソフトですが、個人的に使ってきた経験から、はじめての会計で使い始める会計ソフトは「ちまたの会計」が一番手軽で簡単です。

おすすめする理由

1.もちろん「無料で」使えます!

費用がかかると試してみるのも抵抗がありますが、ずっと無料で使えます。

2.単式簿記形式の入力のため記帳が簡単!!

帳簿もそのまま現金出納帳、預金出納帳のため、会計簿をつける感覚で同じように入力できます。

3.機能が少ないので初心者でも迷う部分が少ない!!!

機能が少ないのはデメリットと思われますが、会計に慣れていない場合は特に、多くの機能があっても使いこなせないことや、場合によっては気付かず間違えた使い方をして変になることもあります。

ちまたの会計は収支の金額を入力するだけのため、間違える部分がそもそも少ないのは慣れていない方への大きなメリットです。

できないこと

1.銀行口座やクレジットカードとの連携

銀行口座やクレジットカード情報を自動で取り込む機能はありませんが、団体名義のクレジットカードを持っていて、会計を持ち回りで行っている団体は少ないと思います。

また、銀行口座も名義が変わると連携もやり直しになるため、仮に機能があったとしても使うのは難しいと思っています。

2.写真の添付(OCR)

領収書やレシートの写真を一緒に保存できると便利ですし、OCRで金額も入力してくれる会計ソフトもありますが、残念ながらちまたの会計にはそのような機能はありません。

3.現金・預金以外の資産管理

単式簿記のため、債権や負債などの現金・預金以外の資産管理を行うには運用で工夫が必要になります。

そのため、作成できる会計書類も損益計算書(会計報告書)だけになり、貸借対照表は作成できません。とは言え、そこまでの管理が必要な場合は複式簿記での記帳が求められると思うため、この記事の対象となる皆さんへの影響は少ないと思います。

ちまたの会計の使い方・デモサイト

使い方

科目の修正方法や便利な科目などは別記事でまとめています。

デモサイト

不安な点もあります

お知らせ、Twitter等の更新情報が2019年で最後のため、2022年現在の活動状況がわからない点は不安が残ります。

ちまたの会計に限らず、無料サイトを使う時はサービスが終了する可能性も考えておかないといけません。定期的なデータのエクスポートなど、いざという時の対策を取っておくほうが安心できると思います。

雑記会計,役員

Posted by ううら