【理解の一歩目】ポート番号ってどんなもの? -ネットワーク-

インターネットやネットワークの世界では必須の「ポート番号」について、ポート番号はどんなものか、どうして知識として必要かについて簡単に説明しています。

URL(プロトコル)とポート番号

別の記事で、IPアドレスはインターネット上の位置を示す地図座標のようなもの、ドメインは人間が理解しやすくするための住所のようなものと説明しました。

わかりやすくポート番号も同じように例えると、URLには住所を表すドメイン(example.com)に加えて、どのようなサービスを求めて接続しているかを表すプロトコル(httpsやftpなど)も含まれています。

一般的に使われているプロトコルには対応するポート番号が決められているため、URLを使ってインターネット上のサーバーにアクセスすると意識しなくとも対応するポート番号を使った通信が行われるようになっています。

ポート番号って何?

上記のドメインを住所にたとえて続けると、ポート番号は郵便ポストや玄関など、建物の機能を表現する番号になります。

インターネット上のデータは「ドメイン:住所」を使って正しい「サーバー:建物」に届けられ、その後どの「プロトコル・ポート番号:機能や行先」を指定して目的のサービスにたどり着きます。

例)

25番ポート(SMTP): 25番ポートは、電子メールの送信に使用されるポートです。
電子メールサーバーは、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)を使用して、電子メールの受信サーバーにメッセージを送信するため、例えると25番ポートは手紙や郵便物が出入りするポストとも言えます。

22番ポート(SSH): 22番ポートはリモートコンピューターに安全に接続するためのポートです。
SSH(Secure Shell)は自分の管理しているコンピューターへリモートログインをしたり、安全にファイル転送をするために使用されます。同様に例えると、22番ポートは不審な人物の出入りを防ぐ鍵のかかった出入口です(対して、23番ポート:TELNETは鍵のかかっていない出入口)。

ポート番号の種類

ポート番号は0から65535までの16ビットの範囲で、次の3つのカテゴリに分けられています。

ウェルノウンポート:

0~1023番。よく知られているサービスやアプリケーションが使用します。

登録済みポート:

1024~49151番。特定のアプリケーション用に予約されていますが、一般のアプリケーションが使用することもあります。

動的/プライベートポート

49152~65535番。一時的な通信やプライベートな用途に使われます。

ウェルノウンポートとプロトコル

Webサイトの閲覧にはポート80(HTTP)や、443(HTTPS)、メールの送信では25(SMTP)や465(SMTPS)、OP25B対策でサブミッションポートを使う場合は587となっています。

また、メールの受信には110(POP3)や143(IMAP)と、広く使われているサービスやプロトコルに対するポート番号が決められています。

ですが、オンラインゲームや特定のアプリケーションなどインターネットの構成に関わりが少なく、比較的新しいサービスではそれぞれ独自の特定のポートを使用することがあります。

まとめ

このように、ポート番号はネットワーク上の通信で特定のサービスを識別するために必要な番号のことです。

それぞれのポート番号が異なるプロトコルやサービスに関連付けられているため、正しいポート番号を開放することで目的とする通信が正常に行われるようになります。