補足:代表的なOSのライセンス形態と注意点

2024-01-14

はじめに

基本的に、全てのソフトウェアの使用には著作権者から当該ソフトウェアの使用許諾を受ける(ソフトウェアライセンス)必要があり、もちろんオペレーティングシステム(OS)にもソフトウェアライセンスが存在します。

使用許諾の範囲外の利用や不正な利用はソフトウェアライセンス違反となり罰則のリスクも伴うため、「使えているから大丈夫」だけでは無く「知らずにライセンスの範囲外利用」を防ぐことも重要です。

特にOSの場合は購入時にインストールされたまま使う事も多くソフトウェアライセンスを意識する事も少ないため、ここでは代表的なOSであるmacOS、Windows、Linuxのライセンス形態について簡単に説明します。

注意: ライセンス形態はOSのバージョンや提供者によって異なる可能性がありますので、具体的な条件や変更点については各OSの公式ウェブサイトやライセンス文書を確認して下さい。

macOS

macOSはApple社によって開発されたOSで、Macハードウェア(Mac)で使用されます。

macOSのソフトウェアライセンスは通常はMacに同梱され、Macの年式・機種によって利用できるmacOSが制限される場合はありますが、通常のソフトウェアアップデートで入手できる範囲のmacOSは問題なく使用できます。

また、一般的な使用ではmacOSはMacにしかインストールできません。

まとめると、使用しているMacの販売時に導入されていたmacOSの再インストールや、条件によっては仮想マシンへのmacOSインストールもライセンス契約で許可されているようです。

Windows

Windowsは、Microsoft社が開発したOSで多くのデバイスで広く利用されていることに加えて、ライセンス形態が複数あるため複雑になっています。

一般的なユーザーが新しくPCを購入する場合はWindowsがプリインストールされたPCを購入すると思いますが、この場合、購入者はOEM版のWindowsのライセンスキーを受け取っています。

Windows OS単体で購入するパッケージ版と異なり、OEM版のWindowsは購入したPCに限っての使用が許諾されるなどライセンス形態によって利用規約も異なるため、それに従って使用する必要があります。

また、Windows 10は2025年10月にサポート終了となりますが、Windows 11へのアップグレードはハードウェア要件を満たす必要もあります。

参考リンク

新しく販売されているPCを購入する場合は大きな問題は無いと思いますが、中古PCを購入する場合はプリインストールされていたWindowsのバージョンとWindows 10へのアップグレード期間の問題もあるため注意が必要です。

Linux

LinuxはオープンソースのOSであり、多くのディストリビューション(ディストロ)が利用できます。

Linuxの多くのディストロは無料で入手可能でソースコードも公開されているため、ユーザーは自由に変更や再配布することができます。

各Linuxディストロにはそれぞれ異なる利用規約やライセンスが適用されますが、一般的にはオープンソースライセンス(例:GNU General Public License)の下で提供されています。

一般的なユーザーが使用する範囲では、入手したLinuxのインストールでソフトウェアライセンスの問題が発生する可能性は低く、学習としても使いやすいOSです。

まとめ

基礎を学ぶための簡単な説明のため細部はほとんど触れていませんが、オープンソースソフトウェアであってもソフトウェアライセンスが存在すること、ライセンスの許諾範囲内での使用を意識してもらえたらと思います。

特に、Windowsの中古PCの場合は販売店によって対応も様々だと思うため、使用する側の知識もコンプライアンスを守るために重要だと思っています。