【資格】ITパスポート試験合格を就職・転職に有利にするポイント

2021-12-15

IT業界ではなく一般企業?で働いている「ううら」です。ところで、高校生や大学生の皆さんや資格取得で自己研鑽をしている皆さん、ITパスポート試験はご存じですか?

iパスは、ITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべき、ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。

https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/about.html

とは言え簡単すぎて誰でも合格できるとの評価もあり、試験に合格する意味は無いと言う意見もあり、情報処理技術者試験ならもっと難しい試験を受けようか迷っている方もいるのではないでしょうか?

色々な意見はあると思いますが、この記事ではITパスポート試験に合格することの個人的な見解として、企業に勤めている側から見た1.合格者のメリット、2.試験合格でも変わらない点を中心に記載しています。

合わせて持つとさらに有利になる資格

ITパスポート試験の評価

試験を受けた経験から

情報システムを利用するユーザーを想定している試験ですが、思っている以上に技術的な知識も求められる試験だと思いました。また、会計・経営戦略やマネジメントの知識も必要になりますが、今まで社会人をしていても触れることが無かったため正直難しかった(知らないことが多い)です。

一緒に受けた同僚は1回目の試験は不合格で、2回目に合格できました。

とは言え市販の参考書をじっくり読んで、一通り理解ができるまで学習していればIT業界未経験でも合格は決して難しくありません。

就職・転職に関して

実際問題、試験を受けるからには何かしらのメリット、特に就職や転職に有利に働いてほしいと思うのが本心です。ITパスポート試験に関しては、試験自体の評価は様々ですが試験合格が就職や転職に役立つかとして考えた場合、正直、試験合格が直接採用に結び付くほどの評価は無いと思います。

下記のwebサイトも同様の意見です。

ですが、受験した経験からは試験内容はITパスポート試験の目的通り、すべての社会人に有用な試験だと思いました。個人的な感想では、元々の仕事が技術職のため受験するまでは会計や経営戦略、マネジメントについて考える機会は少なく、基礎から勉強するいい機会になったと思っています。

企業に勤める側から見たITパスポート試験合格者

ここからはITパスポート試験を受けた経験から、企業に勤めている人間から見た合格者に対する評価と、試験合格の活かし方を個人的な観点から記載しています。

注)私自身は人事部でも何でもない技術職ですので、あくまで現場の中間管理職(主任クラス)から見た評価です。

1.合格者のメリット

ITパスポート試験に合格することで、ITだけでなく経営戦略、会計、マネジメントも含めた管理運営に対する知識も一通り理解できている点が大きなメリットになります。

非IT企業ではITに関する全般的な知識は有用

前述のwebサイトにもありますが、非IT企業では一通りITに関する知識を持っていることを証明できる事は大きなポイントになります。また、多くの中小企業ではIT機器や情報システムを専門にしている担当者は少なく、自己流やベンダー任せになっています。

そのため、仮に少しの範囲であっても構わないので、自社内でIT機器や情報システムの運用改善のきっかけになるような提案ができるように知識を活かせられれば大きな強みになります。

…ただ、一部には自己流にこだわる方もいるので提案する相手を見る視点は必要です。

どんな職業でも管理運営の知識は大きなメリット

IT企業でも非IT企業でも、組織として管理運営は必要になりますが、中でもマネジメントに関する知識は管理職はもとより一般の職員も知っておく事で部署内でもスムーズな運営が行えると思います。さらに会計を理解して、普段から意識できる職員が増える事は部署内の費用と収入を意識することで会社全体の利益につながります。

ですが、やはり自分の関わっていない分野を意識することは少なく、さらに最近は「上司ガチャ」とも言われているようにマネジメント能力どころか、マネジメントに関する知識も少ない管理職が多いのが現実です。

中小企業など人数の少ない職場では特に、マネジメントではなく何となく今まで通りの流れで業務が進んでいくことも多いです。

そのような中でポイントを抑えて管理・運営の改善案を提案できる事は大きな強みになってきます。

2.試験合格でも変わらない点

前述もしていますし、ネットで他の方も書かれているようにそもそも資格ではなく試験合格ですので独占業務もありません。そのため、合格そのものが採用に直接結び付くことは少ないです。

試験合格をアピールするよりも、上記のように試験合格までに学習した知識を活かせる事をアピールしましょう。

3.MS系の資格と合わせて強さを活かす

ITパスポート試験以外の事にもなりますが、非IT系の中小企業では多くの人が事務系アプリ(Office製品)の使い方を自己流で身に着けている事が多いです。また、私もそうですが40代以上の人間は仕事を始めてからPCが普及したため、ITに関する知識も個人差がとても大きいです。

そのため、ITパスポート試験でIT・ビジネスに関する一通りの知識、さらにMOS等マイクロソフト製品を使いこなせる事を合わせることで業務に関するPCの使い方や知識が身についている事を証明できると、現場の人に対するアピールは大きくなります。

その際は、自己流では知らなかったIT機器の仕組みやアプリの使い方を、試験勉強を通して理解して使いこなせるようになった事を具体性を持って伝える事が大切です。

私自身もそうでしたが自己流でそれなりに使っていると、もっと簡単な方法や他の人にも理解しやすい方法を知ろうとしないため、試験での体系的な学習を活かせる事がアドバンテージになります。

さいごに

「誰でも受かるから意味が無い」「希少価値が無い試験のため就職や転職には結び付かない」など、悪い意見もあるITパスポート試験ですが、ITだけでなく企業活動に必要な最低限の知識を幅広く得られる試験です。

特に、私のように異分野・未経験・独学で情報処理技術者試験を受けようと思っている方にも、苦手な分野を減らしていくためにも最初に1回受けておくことは有用です。

また、本文にも書いているように試験合格そのものが評価される事は少ないと思いますが、今までの経験と合わせる事で知識を強みに変えることは可能です。個人的には、持っているだけで就職や転職が有利になる試験や資格はごく限られていること、また、就職や転職が有利になる資格であっても結局はその中の条件で選ぶようになるため、条件のいい職場から選ばれるためには知識や技術の活かし方が大切です。

そう考えると、ITパスポート試験は十分に就職や転職にも使えて強みに変える事ができる試験です。